YouTubeの連続再生:大容量バッテリーを搭載するあの機種がトップに
ディスプレイが高精細になると、トランジスタのサイズはそのままで画素が小さくなるので、1画素あたりのバックライトの透過量が減る。同じ明るさにするためには光量を増やす必要があり、フルHDのディスプレイは、従来のHDやQHDなどに比べて消費電力が増える。5インチという大画面も消費電力の面では不利だろう。
そこで今回も、YouTubeの動画をバッテリーが尽きるまで再生させて、何時間持つかをテストしてみた。以前のテストでも使った2時間強の動画を再生させ、2時間ごとに再生し直した。テスト日時は4月9日の17時50分からで、場所はITmedia Mobile編集部(東京都港区)。Xiと4G LTEともに通信環境は良好な場所だ。
このほかの計測条件は以下のとおり。
満充電の状態で計測開始。
「Battery Mix」アプリを使って残量を確認。
端末に保存されているアプリ数はBattery Mixを除き初期状態のまま。
Googleアカウントの同期はオンに。
Wi-Fi、GPS、Bluetoothはオフに。
ディスプレイの明るさは中間程度に統一。
YouTube動画は横向きに再生。
スピーカーはすべて音量をゼロにした。
さっそく結果を見ていこう。連続再生時間が最も長かったのは、Optimus G proの457分(7時間37分)。最大バッテリーを搭載した機種の実力が発揮された形だ。またOptimus G proはこの中では唯一、プロセッサーにQualcommのSnapdragon 600シリーズに属する「APQ8064T」を搭載しているのも見逃せない。Snapdragon 600は、Xperia Z、ELUGA X、HTC J butterflyが搭載するSnapdragon S4 Pro(APQ8064)から性能が40%向上しているといい(外部リンク参照)、この点も関係していると思われる。2位以降は390分(6時間30分)のXperia Z、347分のARROWS X(5時間47分)、306分のELUGA X(5時間6分)、284分(4時間44分)のHTC J butterflyと続く。HTC J butterflyはもう少し頑張ってほしかったが、ほかは5時間以上持っており、秋冬モデルのテスト結果と比べても、まずまずの結果と言える。
ARROWS Xは、この中では唯一プロセッサーにTegra 3を搭載する。Tegra 3搭載機はこれまで、同様のバッテリーテストではあまり良い結果を残せていなかったが、2420mAhという大容量バッテリーも功を奏してか、今回は以前のTegra 3搭載機よりは良い結果となった。HTC J butterflyは、秋冬モデルの比較でも同じテスト(場所は異なる)を実施しており、その際の連続再生時間は311分だった。今回のテストでは27分ほど下がっており、通信環境によって結果が変わってくることが分かる。今回の結果もあくまで一例として参考してもらいたい。
ちなみに、Xperia ZのみFacebookアプリでログインをしており、更新間隔を「1時間」としていたので、後日(4月16日14時25分~)、Facebookにログインしない状態でもう1度計測したところ、YouTubeの連続再生時間は387分(6時間27分)だった。最初のテストとほぼ同じ結果だったが、Facebookにログインしない2回目の方がわずかに再生時間は下回った。Facebookアプリはバックグラウンドの通信が多いと言われていたが、ここ最近はうまく制御されているのかもしれない。Qualcommは消費電力を下げたりパフォーマンスを向上させたりするために、「Facebook Home」とAndroid向け「Facebook」アプリをSnapdragonに最適化する取り組みを行っている。どのチップがその対象なのかは明らかではないが、Xperia Zが搭載するAPQ8064は比較的新しく、同チップがFacebook用に最適化されている可能性は高い。